秋がきた
てるてるぼうずがふたつ
よりそうようにぶら下がっています
ひとつは初夏の旅のため
ひとつは夏の旅のため
ひとつは１年と何ヶ月
ひとつももう１ヶ月以上
窓から流れてくる風が
半袖のシャツのには
少し冷たい夜だから
今日はこんなにひとりなのでしょうか
秋がきたってやつですか
大嫌いです、こんな夜は
胸の芯が心細くて
なんだかとてもつめたくて
人のぬくもりが恋しくて
誰かにそばにいてほしくて
携帯電話を拾い上げ
さっき来たメールを読んでみます
何度読んでも同じ文字が
同じことを伝えます
いえ他愛の無いことですけれど
僕より淋しい人を探して
お話をはじめたい気もするけれど
それでも返事を待ちかねて
きっと胸が痛むでしょう
もっとひとりになるでしょう
大嫌いです、こんな夜は
胸の寒さに耐えかねて
淋しい人を探しすぎ
またまた大きな人違い
かなしい人をふやしそうで
かなしい人になりそうで
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