日記
君のいない夜更け
ふらりと足を踏み入れたのは
昔の君の思いの中
深い深い森の中
暗い暗い森の中
深い穴の中から
君のうめき声が聞こえて
思わず飛び込んでしまった
見えない未来への焦燥感の炎に
危うく焼かれそうになった
孤独と悲しみの湖で
姿の見えない君の声を探した
愛情と憎しみの激流に
悲しみの岩にたたきつけられた
知っていたこと
知らなかったこと
激しい思いの渦に我を忘れ
気が付くともう
とうに真夜中をすぎて
幾時間さまよっていたのか…
いとしい君よ
君の中には
今もこの森が眠っているのだね
もうすぐ君に会えるその日には
僕が
この森が二度と目を覚まさないように
つよくつよく
抱きしめてあげる
君が二度と迷わないように
かたくかたく
抱きしめてあげる
だから
いつまでも、いつまでも
僕と一緒にいてほしい
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