苦悩
どうしてきみと僕は
出会ってしまったのだろう
何年間も何年間も
同じ学園のなか
ずっとすれ違っていたのに
どうして最後の最後に
きみは僕のそばに来てしまったのだろう
あと１年だけ
そう１年だけ
僕はきみを知らずにすんだなら
毎日これほど
メールを待たなくても
よかったのに
今夜これほど淋しくは
なかったはずなのに
それなのに
それなのに
あの日からきみは
僕のそばに来て
思いがけない毎日を
傷つきささくれ立っていた
僕の心に注いでしまった
僕はそのあまりのおいしさに
先を見ることも忘れて
ただきみを受け入れてしまった
けれど
僕が心に芽生えた想い気がついたとき
きみの姿はすでに
僕のそばにはなかった
それからずっと
僕は焦がれる胸の苦しさから
逃れられず
小さな画面の文字だけで
それを癒している
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