泣いた
テレビのドラマや映画では
涙もろくて
本を読んでいても
すぐに涙が出るくせに
自分の身に降りかかってきたことでは
どうも泣けない
そんなことにずっと悩んでいた
たとえば
父が死んだ日
泣いた記憶はまったく無い
良くしていただいた先輩の急死にも
妙に冷静な自分が
かなしかった
そんなことがあるたびに
自分がとてもつめたい人に思えて
かなしかった
それが
２ヶ月ほど前のこと
あることを知ったあとで
悶々と落ち込んでいたとき
一人のともだちからきたメールを読んだら
突然泣けてきた
とてもやさしいメールだったのに
堰を切ったように
次から次へと感情が湧きあがって
とまらなくなった
それからしばらく
毎晩泣いた
きっかけになった事実だけじゃなくて
もっといろんなことが
僕を泣かせた
バカみたいに泣きつづけた
５日間泣きつづけた
|
